2023/12/10 20:00

ヘッドレスに興味を持ったのは、40肩で腕がペグまで上がらなくなったから。
…構造改革はポンコツな自分から始まったわけです!

 

通常の一体型ブリッジがボディー全体を鳴らすのに比べ、
シングルブリッジは音程ごとに別の部位を鳴らしているイメージがあります。

それを逆に利用して、必要以上に大きなコントロールキャビティーを掘り
高域はアコースティックに甘く、まろやかに鳴るよう狙っています。



ブリッジは柔らかい鋳物ではなく、ベルブラスの塊から削り出したもの。
ステンレスフレットと同様に硬質で、弦振動をロスなく伝達できます。

チューニングの精度や安定性、弦交換のしやすさも抜群で
低域の飛ぶスピードが速く、慣れるまでは違和感さえ感じます!

サドルはバネで突っ張らせる通常の構造とは違い、イモネジで固定する方式です。
オクターブチューニングや弦高の変更は面倒ですが、一度決めれば狂わないのが嬉しいところ!



ブリッジサドルからボールエンドまでの距離と角度はとても大切で、
ブリッジサドル上での弦の折れ角が急激な設計だと
低音弦はパスラインを曲がりきれず、大きく湾曲してしまいます。

その結果、ピッチが不安定だったり
音抜けが悪くなったりと、出音に問題が生じます。
逆に角度が浅すぎると、指板方向へのテンションが足りず
弦落ち等の問題につながります。

これらを解決するため、5〜7弦のブリッジは意図的に位置をずらしてあります。
オクターブチューニング後のサドルの位置に合わせて、
ブリッジそのものをオフセットしました!



本作の〝弦間〟も弦の太さは含んでおらず、純粋に弦と弦の間の幅を指します。
これにより 低音弦に向かうにつれ、弦間が狭くなっていくこともありません!